「恐怖」|「fear」「dread」「fright」の違いと使い方
死を意識する「恐怖」もあり、危険を予測しての「恐怖」もあり、突然の「恐怖」もある。英語の言い方を覚えておきましょう。
「恐怖」|「fear」は危険なときの大きな不安の感情
fear は危険に陥ったときに感じる大きな不安の感情を表すときに使われる最も一般的な語。
明智光秀の時代。 Samurai warriors had no fear of death. (侍たちは死をちっとも恐れていませんでした)
日本の将来は? Many young people in Japan fear that they may not receive a pension in their old age. (日本の多くの若者は自分たちが年をとったときに年金をもらえないかもしれないと憂えています) ※ pension「年金」
感染が怖い。 Fear of the new coronavirus has greatly reduced tourist traffic. (新コロナウィルスへの恐怖から観光客の往来が激減しました) ※ new coronavirus「新コロナウィルス」(new の代わりに novel も可) reduce「減少させる」 tourist traffic「観光客の往来」
可能性。 Nobody can say that there is no fear of infection. (感染の恐れは全くない、とは誰も言えない)
「恐怖」|「dread」は危険や嫌なことの予測の恐怖
dread は危険や嫌な事を予測するときの大きな恐怖を表すときに使われる語。
ある人気番組で。 The talent has a dread of heights. (そのタレントは高い所をひどく恐れています) ※ この dread は名詞
業績不振。 A large portion of the employees of the company dread that they will lose their jobs under the restructuring plan. (その会社の従業員の大半はリストラされるのではないかと恐れています) ※ この dread は動詞 lose one’s job(s) 「リストラされる」(←仕事を失う) restructuring plan「リストラ計画」
子どもに教えましょう。 You may have a dreadful experience if you follow a stranger. (知らない人について行くと怖い目に遭うかもしれません)
スーパーヒーローの考古学者ですが、 Dr. Jones has a dread of snakes. (ジョーンズ博士はヘビが大の苦手です)
「恐怖」|「fright」は突然で瞬間的な強い恐怖
fright は突然で瞬間的な強い恐怖を表すときに使われる語。
馬の習性。 A horse will sometimes take fright at a sound and go into a frenzy. (馬は物音に驚いて急に暴れだすことがあります) ※ この will は「習性」を表す
大きなトラにびっくり。 The little girl took fright at the sight of an enormous tiger. (その小さな女の子は大きなトラを見てひどく怯えました)
安全に雪山を楽しみましょう。 Seeing an avalanche, they were shaking with fright. (雪崩を見て、彼らは恐ろしさに震えていました) ※ avalanche「雪崩」
新人さん。 The young actress suffered from stage fright in her theatrical debut. (その若い女優は初舞台を前に緊張しました)
ベテラン。 Before the old actor goes on stage he always recites a spell to protect himself from stage fright. (その高齢の俳優は舞台に出る前に、上がらないよういつもおまじないを唱えるのです) ※ recite a spell「おまじないを唱える」
まとめ|「恐怖」「fear」「dread」「fright」
fear は危険なときの大きな不安の感情
dread は危険や嫌なことの予測の恐怖
fright は突然で瞬間的な恐怖