「会社」|「company」「office」「firm」「corporation」の使い分け
多くの人が「会社」で働いている。日本語では「会社」一語で表せることも英語では区別が必要なことがある。
「会社へ行く」という日常使われる簡単と思われる表現も注意が必要!
「会社」|「company」は組織としての「会社」
「company」は仕事上の目的を持った人の集まりである組織としての「会社」を表す語。
いま伸びている会社の社長はこんなことを言う。
Our company’s future is bright.
「我が社の前途は明るい」
業績不振の会社の社長はこんなことをいうかもしれない。
The reconstruction plan of our company is still in the blueprint stage.
「我が社の再建計画はまだ青写真の段階だ」
「会社」|「office」は「働く場所」
「office」は仕事が行われる建物や部屋などの、働く場所を意識した語。
最近は自転車で通勤する人も多く見かける。
Recently a lot of people go to the office by bicycle.
「近年自転車通勤の人が多い」
職住接近を選ぶ人もいる。
My office is within walking distance of my home.
「私の会社は歩いて行ける所にある」
※ …of my home の前置詞 of に注意。
「会社」|「firm」は2人以上の合資による「会社」
「firm」は2人以上の合資により経営される会社で、特に法律、金融、経営などの専門業種や特定分野の調査にかかわる会社をいう。
ある会社経営の方は次のように言っている。
Our firm deals in imported goods in Ginza.
「私どもの会社銀座通りで輸入雑貨を扱っています」
経営が厳しい会社の社長が言いそうなことは、
Financing from AAA Bank is this firm’s lifeblood.
「AAA銀行からの融資が我が社の命綱だ」
※ lifeblood 「生命のもと」
「会社」|「corporation」は大企業や企業グループ
「corporation」は法的に認められた企業体で特に大企業や企業グループをさす語。
日本には関連会社がたくさんある大企業があります。
The corporation has fifty-plus related firms.
「その会社には関連会社が50以上あります」
※ fifty-plus 「50以上の」 この plus は「~以上の」の意味
大きな会社(大企業)に飲み込まれる会社の話もたくさんあるようだ。
That company fell prey to a big corporation.
「あの会社は大企業の餌食にされてしまった」
※ fall (a) prey 「餌食にされる」