「所有する」|「have」「hold」「own」「possess」の違いと使い方
「所有する」とき単に理由を示さず持っていることもあり、支配や掌握もあり、法的な関りがあることもある。英語の言い方を覚えておきましょう。
「所有する」|「have」は所有を表す一般的な語、理由は暗示しない。
have は所有を表すときに使われる最も一般的な語で、所有の理由は何も暗示しない。
何かを持っている “Do you have a bicycle?” “Yes, I do.” (「自転車をお持ちですか」「はい、持っています」)
時間がある/ない I don’t have much time to watch TV. (テレビを見る時間があまりありません)
家土地を持っている I have a big house and farm. (私は大きな家と農場を持っています)
好みではないが I think we have mice in the kitchen. (台所にネズミがいると思います)
「所有する」|「hold」は支配・掌握・占有・きずなを暗示。
hold は have よりも強い支配、掌握、占有、きずななどを暗示するときに使われる語。
株主 My father holds stock in this company. (父はこの会社の株を持っています) ※ stock「株」 前置詞 in に注意
版権 He holds the copyright of the book. (彼はその本の版権を所有しています) ※ copyright「版権」
地位 The lawyer has held the office of mayor for four years. (その弁護士は4年間市長を務めてきました)
サスペンス His ex-wife holds the key to the mystery. (その謎を解くカギは彼の前妻が握っています) ※ the key to …「~のカギ」(前置詞 to に注意)
「所有する」|「own」は自分の所有物、法的権利を暗示。
own は自分の所有物としての自然なまたは法的な権利を有することを暗示するときに使われる語。
一家に一台以上となった。 Many people now own a home computer. (今では多くの人々が家庭用のパソコンを所有しています)
富裕層の方々には普通のこと。 This is a privately owned jet aircraft. (これは個人所有のジェット機です)
外資系企業。 She works for a foreign-owned company in Ginza. (彼女は銀座の外資系企業で働いています)
出資比率。 Twenty-five percent of the stock is owned by the American firm. (株の25%はそのアメリカの会社が保有しています。
「所有する」|「possess」は法的に厳密な名義などを意識。
possess は own と同じように法的な所有権を表す語であるが、かたい感じがし、厳密な名義などを意識し、ownと違い財産以外の性質や属性などについても広く使われる。
法で規制。 Possession of guns is heavily restricted in Japan. (日本では銃の所有は厳しく規制されています) ※ possession「所有」
私物化で日本脱出。 He ran the company as if it were his personal possession and escaped from Japan in the end. (彼は会社を私物化し、あげくの果てに日本から脱出しました) ※ run「経営する」
相続争いの結果。 The land eventually came into my brother’s possession. (その土地は結局兄が所有することになりました)
力士として必要な属性。 He is a sumo wrestler who possesses both physical strength and skill. (彼は力と技を兼ね備えた力士です) ※ sumo wrestler「力士」 physical strength「力」 skill「技」
イルカは賢い。 Dolphins are known to possess high intelligence. (イルカは優れた知能をもつことが知られています)
まとめ|「have」「hold」「own」「possess」
have は所有を表す一般的な語、理由は暗示しない。
hold は支配・掌握・占有・きずなを暗示。
own は自分の所有物、法的権利を暗示。
possess は法的に厳密な名義などを意識。