小樽商科大学2010年第5問(a)
小樽商科大学2010年第5問(a)は、与えられた表とグラフから1975年と2004年における女性の労働力参加状況の変化を、男性と比較して説明させる問題である。男性と女性の直接比較は表1から、同じ性別における2カ年比較はグラフ1、2のそれぞれから読み取るとよい。
今回の小樽商科大学の自由英作文のレベルは、下記の通り。
レベル | 内容 |
---|---|
高校生 | 一つの表あるいはグラフからデータの特徴を簡単に述べさせる |
難関私立大 | 複数の表やグラフから複数の項目について変化の特徴を述べさせる |
小樽商科大学 | 複数の表やグラフから複数の項目について変化の特徴を述べさせる |
上記の通り、小樽商科大学の自由英作文は、複数の表やグラフから特徴を読み取り、簡潔に説明させる問題になっている。データからある項目の変化を読み取りプレゼンをする基礎訓練ともいえるでしょう。
「小樽商科大学 自由英作文」2010年 第5問(a)
問題 次の(a)と(b)について、60語から75語の英語で答えなさい。ただし、句読点は語数に含めない。
(a) The following information in Table 1, Chart 1, and Chart 2 shows data about Japanese work patterns. Write an essay explaining changes in the female participation in the workforce compared to the male participation in 1975 and in 2004.
「小樽商科大学 自由英作文」の考え方
- 英語の問題文を読む
- 単語・文法をチェックする
- 問題文の内容を把握する
- 解答に必要な単語をピックアップする
- ストーリーの展開を考える
- 英作文を作成する
単語・文法
レベル | 単語・文法 | 訳 |
---|---|---|
初級 | following | 以下の、次の |
初級 | information | 情報 |
初級 | table | 表 |
初級 | chart | グラフ |
初級 | work patterns | 労働形態 |
初級 | explain | 説明する |
初級 | change | 変化 |
中級 | female | 女性 |
中級 | participation | 参加 |
中級 | workforce | 労働力 |
中級 | compared to … | ~と比較して |
中級 | male | 男性 |
答えを導くために必要な単語・文法
レベル | 単語・文法 | 訳 |
---|---|---|
中級レベル | participation | 参加 |
中級レベル | much lower | ずっと低い |
中級レベル | except for … | ~を除いて |
初級レベル | about a half of … | ~の約半分 |
中級レベル | roughly speaking | 大雑把に言って |
中級レベル | growth | 伸び ※「成長」ではない |
中級レベル | outstanding | 目立つ、顕著 |
初級レベル | definitely | 明確に、はっきりと |
中級レベル | two-thirds | 3分の2 |
自由英作文の解き方
- 問題文を翻訳(内容を把握)する
- 表、グラフから特徴を読み取りメモする(日本語でも可)
- 必要な単語を問題用紙にメモする
- 自由英作文を作成する
1.問題文を翻訳(内容を把握)する
問題文(英語)
(a) The following information in Table 1, Chart 1, and Chart 2 shows data about Japanese work patterns. Write an essay explaining changes in the female participation in the workforce compared to the male participation in 1975 and in 2004. (60~75語)
2.求められていることを読み取り確認する
問題文(翻訳)
「下の表1、グラフ1、およびグラフ2の情報は日本人の労働形態のデータを示している。1975年と2004年における女性の労働力参加を男性と比較して説明を書きなさい。」(60語から75語)
問題で求められていることは、
日本の労働形態のデータで示されている女性の労働力参加と男性の参加との比較。
比較する年度は1975年と2004年。
女性は、男性に比べて、最年少及び最年長グループを除いて全般的に伸びが見られる。特に20代後半の伸びが、高学歴化と晩婚化の影響からか、最大となっている。
3.必要な単語をメモする
1975年 in 1975 ※「~年」は、前置詞 in を使う
女性の参加率 the women’s participation rate
ずっと低い much lower ※ much は形容詞の比較級を修飾
男性の参加率 the men’s (participation rate) ※解答例は( )内を省略した形
~を除いて except for …
十代のグループ the teen-aged group
大雑把に言って roughly speaking
およそ半分 about a half of …
しかしながら however
(率が)高くなる grow higher
ほとんどすべての年齢グループ almost all the age groups
特に especially
伸び growth
20代後半 in their late twenties ※ twenties 複数形に注意!
目立つ、顕著 outstanding
明確に、はっきりと definitely
~より少ない fewer than …
上昇する rise – rose- risen
3分の2 two-thirds ※ -thirds は -s を落とさないこと! 複数形である
4.自由作文を作成する
労働力への参加は、男性に比べ女性は全般的に伸びている。女性に関して、例外のグループは最年少と最年長グループ。女性の伸びで顕著なのは20代後半。1975年から2004年にかけては、女性の高学歴化と晩婚化が話題になった時期である。
解答例
(a) In 1975, the women’s participation rate was much lower than the men’s except for the teen-aged group. Roughly speaking, it was about a half of the male rate. However, in 2004, it grew higher than it was in 1975 in almost all the age groups. Especially, the growth among women in their late twenties is outstanding. Definitely, women still are fewer then men, but their participation rare rose to about two-thirds of that of men. (75語)