小樽商科大学2011年第5問(b)

小樽商科大学2011年第5問(b)

小樽商科大学2011年第5問(b)は、オーストラリアの友人から日本の大学についてのEメールでの問い合わせに答える形式の自由作文問題である。

今回の小樽商科大学の自由英作文のレベルは、下記の通り。

レベル 内容
高校生 Eメールでの問い合わせに、簡単に答える文を作る
難関私立大 Eメールでの問い合わせに、複数の内容を簡潔に答える文を作る
小樽商科大学 Eメールでの問い合わせに、複数の内容を簡潔に答える文を作る

上記の通り、今回の小樽商科大学の自由英作文は、Eメールでの問い合わせに英文で簡潔に答える形式の問題となっている。

今の世の中は、インターネットでのメールでのやり取りが当たり前になり、英語の読み書き能力がますます重要になっている。

翻訳ソフトも進化し、精度も高くなっているが完ぺきではなく、出力される日本文や英文を吟味する能力が必要となっている。

ある程度のレベルの会話はハンディタイプの翻訳機器(例:ポケトーク)がやってくれるので、上手に利用するとよい。

ただし、翻訳ソフトや翻訳機器は、使う側にある程度の英語力(と日本語力)が必要とされている。

ひと頃言われた、「会話(聞き・話す)」のほうが「読み・書き」より大事、などという言説に惑わされないこと。

「読む力(英文読解)+音声訓練(聞く・話す)」に加えて確実な「書く力」が求められている。

「小樽商科大学 自由英作文」2011年 第5問(b)

問題 次の(a)と(b)について、60語から80語の英語で答えなさい。ただし、句読点は語数に含めない。

(b)  Sarah, an Australian friend of yours, has just emailed you to ask for information about Japanese universities for a project she is doing.  Write an essay to her explaining how a typical Japanese high school student goes through the process of entering a Japanese university.

※ここでは問題(b)を扱います

「小樽商科大学 自由英作文」の考え方

  1. 英語の問題文を読む
  2. 単語・文法をチェックする
  3. 問題文の内容を把握する
  4. 解答に必要な単語をピックアップする
  5. ストーリーの展開を考える
  6. 英作文を作成する

単語・文法

レベル 単語・文法
初級 email Eメールを送る
初級 ask for … ~を求める
初級 information 情報
初級 university 大学
初級 project 研究課題
初級 explain 説明する
初級 how どのようにして
初級 typical 典型的な
初級 go through 通り抜ける
中級 process 過程
初級 enter 入る、入学する

答えを導くために必要な単語・文法

レベル 単語・文法
初級レベル believe that … ~と信じる
中級レベル promising 前途有望な、将来有望な
初級レベル in particular 特に、とりわけ
中級レベル require 求める、必要とする
中級レベル applicant 志願者
初級レベル take (試験を)受ける
初級レベル examination 試験
中級レベル conduct ~を行う
中級レベル participate in … ~に参加する
中級レベル preparatory school 予備校

自由英作文の解き方

  1. 問題文を翻訳(内容を把握)する
  2. 日本の大学受験の特徴をメモする
  3. 必要な単語を問題用紙にメモする
  4. 自由英作文を作成する
1.問題文を翻訳(内容を把握)する

問題文(英語)

(a)  Sarah, an Australian friend of yours, has just emailed you to ask for information about Japanese universities for a project she is doing.  Write an essay to her explaining how a typical Japanese high school student goes through the process of entering a Japanese university.

2.求められていることを読み取り確認する

問題文(翻訳)

「あなたのオーストラリアの友人であるサラが、自分の取り組んでいる研究課題用の日本の大学に関する情報を求めてあなたにEメールを送ってきたところです。彼女宛に、典型的な日本の高校生が日本の大学に入る過程をどのようにくぐり抜けるかを説明する文を書きなさい」  (60~80語)

問題で求められていることは、

「典型的な日本の高校生」が「日本の大学」に「どのような過程」を経て「入学」するのか、ということ。

一般的に言われていることで内容をまとめる。

「将来」のために「いい大学」へ行こうとする。「いい大学」は「人気」があり「難しい」。国公立の試験は「統一試験」と「個々の大学の試験」。「学校の勉強」のみならず「予備校や塾」で勉強する。

3.必要な単語をメモする

一般的に  generally

~と信じている   believe that …

進学する  go on …

前途有望な、将来有望な  promising

将来  future

人気がある  popular

入るのが難しい  difficult to enter

特に、とりわけ  in particular

国公立大学  public universities

求める、要求する  require

志願者  applicant

(試験を)受ける  take

全国共通の試験  common nationwide examination

(個々の)大学によって行われる試験  the examination conducted by the university

合格する  pass

学校の成績を上げる  do well at school

~に参加する  participate in …

特別な授業(講習、補習)  extra lessons

民間の  private

予備校  preparatory schools

~と呼ばれる  called …

4.自由作文を作成する

日本の高校生は将来を見据え、「良い」大学に入ろうとする。「良い大学」は入試が難しい。特に「国公立」は「全国共通テスト」と「各大学の試験」を受ける必要がある。入試で合格するには「学校の成績」をあげるだけでなく「予備校や塾」といった民間の学校で「余分」な授業も受けるのである。

解答例

(b) In Japan, we generally believe that we must go on “good” universities to have a promising future.  Therefore, some “good” universities are very popular and difficult to enter.  In particular, public universities require their applicants to take two different examinations: the common nationwide examination and the examination conducted by the university.  To pass them, many students not only try to do well at school but also often participate in extra special lessons by private preparatory schools called “Yobi-ko” or “Juku.”       (80語)

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