「命ずる」|「order」「command」「direct」「tell」の違いと使い方

「命ずる」|「order」「command」「direct」「tell」の違いと使い方

「命令」は王様からのもの、上官から部下へのもの、日常の指図程度のもの、いろいろある。英語の言い方を覚えておきましょう。

 

「命ずる」|「order」は上の者が命ずる

order は立場が上にある者が、その優位を生かして他人に命ずることを表すときに使われる語。command より order の方がより一般的な語。

 

集団行動の訓練で、

The instructor ordered, “Mark time!”   (「足踏み」と教官が号令をかけました)

※ mark time「足踏みする」

 

言いつけ。

The boy called Pinocchio didn’t do as he had been ordered. (ピノキオという名前の男の子は言いつけを守りませんでした)

 

サラリーマンの悲哀。

He was given a piece of paper informing him of his transfer to a provisional office. (彼は一片の紙切れで地方への転勤を言い渡されました)

※ inform「通知する」  transfer「転勤」  provisional「地方の」

 

「命ずる」|「command」は国王や上官の強い命令

command は order と同じく立場が上の者が命ずるが、国王や軍の上官が部下へ出すような強い命令を表すときに使われる語。

 

采配。

He took command of the Japan National Team for three years.  (彼は3年間日本代表チームの采配をふるいました)

 

軍隊で、

The officer commanded the soldier to leave the room. (その将校は兵士に部屋から出ていくようにと命じました)

 

全軍に対して、

The general commanded the troops to attack. (将軍は部隊に攻撃命令を出しました)

※ general「将軍」  troop「部隊」  attack「攻撃する」

 

中世の王国で、

It is the King who commands you to do it!    (王様のご命令である)

※ the King「王様」(Kは大文字)

 

「命ずる」|「direct」は公式の命令や指示

direct はかたい感じのする語で、警察などが公式な命令や指示を出すことを表すときに使われる語。

 

渋谷のようなところでは、

The policeman directed the crowd to proceed slowly. (警官は群衆にゆっくり進むように指示しました)

 

退室指示。

He directed the student to leave the room. (彼はその学生に部屋を出るように指示した)

 

重要なもの。

The man was directed not to part with it. (男はそれを手放さないように指示されていた)

 

「命ずる」|「tell」はするべきことの指示

tell は日常使われる語で、他人に対してその人がするべきことをするよう指示することを表すときに使われる語。

 

困った人。

Telling the student to practice harder will only have the opposite effect. (その生徒にもっと練習しろと言っても逆効果です)

 

外回りの人へ、

Tell him to call me as soon as possible from where he is. (出先からすぐ電話するように言ってください)

※ from where he is「出先から」(←「今いる所から」)

 

自分が偉いと思っている人は、

We have repeatedly told him to change his arrogant ways, but he never listens. (我々がいくら言っても彼はその尊大な態度をなおそうとはしません)

※ arrogant ways「尊大な態度」

 

まとめ|「命ずる」「order」「command」「direct」「tell」

order は上の者が命ずる

command は国王や上官の強い命令

direct は公式の命令や指示

tell はするべきことの指示

 

こちらもどうぞ 「言う」|「say」「tell」「utter」「state」の違いと使い方

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