「飲む」|「drink」「have」「sip」「swallow」「take」の違いと使い分け
「飲む」は日本語の基本単語の一つ。いろいろな意味がある。そのうちの一つ「口に入れて喉に下し胃に送り込む」という意味でも英語で表すと、細かい使い分けが必要。
「飲む」|「drink」は「飲む」を表す最も一般的な語
「drink」は「飲む」という意味を表す最も一般的な語。口から液体を体内に取り込む本能的な行為を表すときに使う。
「drink」はこの語だけで「酒を飲む」という意味でも使われる。
気温が下がるとこんな言い方になる。
Would you care for something hot to drink?
「何か暖かい飲み物はいかがですか」
お酒の多い人にはこんな忠告が必要かもしれない。
If you keep drinking like that you’re sure to ruin your health.
「そんなに酒を浴びるように飲むと体を壊すよ」
※ drink 1語で「酒を飲む」の意味で使われている。
居酒屋でありそうな言い方。
Let’s have a drink and talk things over.
「一杯やりながら話そう」
※ この have a drink もお酒のこと。
「飲む」|「have」は注文するとき
「have」は注文をする時に好まれる丁寧な言い方の語。この語を使うと上品に響く。
何か飲みたいとき、
I feel like having some coffee.
「コーヒーが飲みたい(飲みたい気分だ)」
お代わりをすすめるとき、
Would you like to have another cup of coffee?
「コーヒーのお代わりはいかがですか」
眠気覚ましにコーヒーを。
I had some strong coffee to try to wake me out of my drowsiness.
「寝ぼけた頭をシャキッとするのに濃いコーヒーを飲んだ」
※ drowsiness「眠気」 strong coffee「濃いコーヒー」
「飲む」|「sip」は少しずつのむ
「sip」は唇で液体をゆっくり少しずつ飲むことを表す語。
今の時代、こんなお父さんはまだいますか?
As he lectures me, my father sips at his sake.
「父はちびりちびりと酒を飲んでは僕に説教をするんだ」
電子版の普及でこんな場面はなくなるかもしれない。
As I sip coffee, I flip through the newspaper every morning.
「コーヒーをすすりながら、私は毎朝新聞をめくる」
※ flip through「~をパラパラめくる」
「飲む」|「swallow」はごくりと飲む
「swallow」は喉の筋肉を使ってごくりと飲み込むことを表す語。固体を飲む場合にもこの語が用いられる。
こんなことにならないようご注意!
The baby swallowed something inedible.
「赤ん坊が異物を飲み込んだ」
※ something inedible「食べられないもの」→「異物」
健康診断で言われます。
Swallow the barium sulfate in one gulp.
「バリウムは一気に飲んで下さい」
害はないとのことです。
I swallowed a piece of chewing gum by mistake.
「うっかりチューインガムを飲み込んでしまった」
「飲む」|「take」は薬を服用
「take」は主に薬を服用することを表す語。飲み込む場合にも、吸い込む場合にも使う。
薬剤師に言われることもある。
Take this medicine when symptoms of a cold appear.
「風邪の症状が出たらこの薬を飲んで下さい」
※ symptom「症状」
こんな薬もある。
Take this medicine every six hours.
「6時間おきにこの薬をのんで下さい」
※ every six hours「6時間おきに」
指示に従って服用。
Medicine can be toxic if you take too much of it.
「薬は必要以上に飲むと毒にもなります」
※ toxic「毒の」