北海道に再び観光列車 JR北海道とJR東日本、東急とのコラボ
かつては北海道の大地を走っていた観光列車がありました。
1985年に「アルファコンチネンタルエクスプレス」、
1986年に「フラノエクスプレス」、
1987年に「トマムサホロエクスプレス」、
1988年に「ニセコエクスプレス」、
そして1992年の「ノースレインボーエクスプレス」。
これらの観光列車で四季を通じて
北海道の自然、雄大な景色を堪能した方々も多くいることと思います。
新しい観光列車
JR北海道は、1992年の「ノースレインボーエクスプレス」から
28年ぶりに新たに観光列車仕様の特急車両2編成(各5両)
を新造すると発表しました。
ベースは261系の車両です。
来年2020年秋からの運行を目指しています。
他に、普通列車2編成(各1両)も観光列車に改造し、
「紫水(しすい)号」「山明(さんめい)号」として
今年9月頃からの運行も発表されました。
リースによる観光列車
リース車両による観光列車の運行も伝えられています。
2019年夏、
7月~9月にJR東日本の観光車両「びゅうコースター風っこ」(2両編成)
を道北の宗谷本線で運行します。
この車両はJR東日本仙台支社管内の臨時列車に使われているものです。
この列車は普通列車用車両の車体側面の窓と壁をなくし、
トロッコ客車風になっています。
風が入るので「風っこ」なのだそうです。
ディーゼルカーなので、JR北海道の全路線で運行可能です。
今回の運行区間では、
稚内―音威子府間と旭川―音威子府間で運行する日を分けるとのこと。
沿線の天塩川、サロベツ原野、利尻富士などの風景が楽しめます。
「THE ROYAL EXPRESS」
2020年には、東急の豪華観光列車
「THE ROYAL EXPRESS」(横浜と伊豆半島の間を伊豆急が運行)の車両を
JR貨物が北海道まで持ち込みます。
2020年5月から8月の間に1カ月間、週4日程度運行する予定。
運行区間は札幌から道東エリア。
JR北海道が運行し社内サービスは東急が担当します。
「THE ROYAL EXPRESS」が電化区間の少ない北海道でどうやって走るのか?
同列車は直流電化区間用の電車ですが、北海道には直流電化区間はありません。
あるのは札幌を中心とした路線と凾館近郊の交流電化区間のみ。
日本の国土の5分の1を占める広大な大地は、非電化区間が大半を占めているのです。
この直流電車をJR北海道では客車として使い、ディーゼル機関車が牽引します。
必要な電力は機関車と「THE ROYAL EXPRESS」の間にディーゼル発電機を搭載した電源車を連結します。
これで客車内で必要な照明や空調などの電力を賄います。
JR北海道、JR東日本とも電源車を保有しているとのことで、
どちらかの会社のものが使用されるのでしょう。
本州や九州の豪華観光列車のニュースを見るたびに、
北海道にも観光列車が増えればいいなと思っていた北海道民も多かったのですが、
その夢が少しかなえられそうです。
道外の方々も是非雄大な自然あふれる光景を見に来道して下さい。
北海道ならではの美味しい食べ物も十分に期待できます。