「言う」|「say」「tell」「utter」「state」の違いと使い方
何かを「言う」とき、人の言葉をそのまま伝えたり、相手を意識したり、正式な書面だったりいろいろある。英語の言い方を覚えておきましょう。
「言う」|「say」は発言をそのまま伝える
say は伝達動詞として、人の発言などをそのまま伝えることに重点を置くときに使われる語。
映画好きの人に聞く。
What did he say about the movie? (その映画について彼は何と言っていましたか)
真偽のほど。
“It’s true.” he said. (「それは本当です」と彼は言った)
試験前に、
“Don’t worry about it. Take it easy,” my mother said to me. (「心配ない、頑張りなさい」と母は言った)
※ 日本語で「頑張って」と言う場面は、英語では「take it easy」と言うのが普通。
舞台稽古で、
Try saying that line with more feeling. (そのセリフはもっと感情を込めて言ってみて下さい)
「言う」|「tell」は伝える相手を意識
tell は伝える内容にも増して、伝える相手を常に意識して使われる語。
良くない知らせ。
The doctor hesitated to tell the truth because he felt sorry for the child. (医師はその子がかわいそうで本当のことを言いかねていた)
別れの一場面。
The boy ended up graduating without ever telling her how he felt. (その男の子は彼女への思いを胸に秘めたまま卒業しました)
病気のとき、
When the doctor told my mother it was only a cold, she felt relieved. (医者にただの風邪だと言われ、母はほっとしたのです)
「言う」|「utter」は音声として声をあげる
utter はかたい感じのする語で、音声として声をあげるときに使われる語。
The moment the president uttered that word, everybody froze. (大統領がその1語を発した瞬間、皆は凍りついた)
言葉に注意。
Words uttered casually can sometimes hurt people’s feelings. (何気なく発した言葉が人を傷つけることがあります)
※ casually「何気なく」
重い一言。
The words his father uttered on his sickbed brought the faithless son back to his senses. (病床の父親のひと言でその親不幸な息子は我に返りました)
※ a faithless son「親不孝者」
「言う」|「state」は正式に述べる
state はややかたい感じのする語で、特に注意深く、発話や書面をもって正式に述べるときに使われる語。
The lawyer clearly stated that he would run for mayor. (その弁護士は市長に立候補すると、明白に述べました)
死因について、
The doctor stated in his testimony that blood loss was the cause of his death. (医師は失血が死因である証言しました)
※ testimony「証言」 blood loss「失血」 cause「原因」
規則。
The rule book states that those who make a false start will be disqualified. (ルールブックにはフライングは失格と記載されています)
※ false start「フライング」 be disqualified「失格となる」
まとめ|「言う」「say」「tell」「utter」「state」
say は発言をそのまま伝える
tell は伝える相手を意識
utter は音声として声をあげる
state は正式に述べる
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